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故星野和美さんの業績を紹介 箕輪町郷土博物館できょうから企画展
2025年2月1日
箕輪町郷土博物館はきょう1日から、企画展「野鳥とともに」を開く。日本野鳥の会伊那谷支部顧問で、昨年3月に89歳で亡くなった星野和美さん(松島)が残した記録をもとに、町内の野鳥に関する情報をパネルや写真、剥製などで展示。3月2日(日)まで1カ月にわたり、星野さんの業績を紹介していく。
星野さんは、同館などが1967年から萱野高原やながた自然公園で開く探鳥会の講師を40年ほど務め、詳細な観察データを残した。企画展はリニューアル開館記念イベントの一環で、星野さんが地道に取り組んだ継続調査の業績を多くの人に知ってもらいたいと、遺族に資料の貸し出しを依頼して開催した。
探鳥会の観察データは、2017年まで。ながた自然公園や萱野高原などで確認した記録を同館が一覧表にして時系列にまとめ、パネルに拡大した。「冬にしか見られない、とされていたハクセキレイが夏にも確認できた年があり、興味深い結果」(同館)となっている。
剥製は、旧館の自然展示室にあった一部。リニューアル開館によって「お蔵入り」してしまったことから、企画展に合わせて再登場させた。昭和20〜50年代までに町内で確認された131種のうち、ムクドリやフクロウ、トビなど35種37点。星野さんが撮影した写真と解説文も添え、分かりやすく紹介している。
高校時代に執筆した論文「野鳥乃研究—雀の巣作りより巣立つまで—」や担当した町誌自然編の原稿、環境庁(現環境省)に提出していた「定点調査報告書」も。愛用した双眼鏡、カメラ、スコープなどの遺品や観察会の様子を収めた写真アルバムなども並び、気さくな人柄がしのばれる。
入館無料。2階美術展示室で午前9時〜午後5時。月曜日と祝日の翌日が休館。15日(土)午前10時と午後2時には、学芸員による展示解説もある。企画展に合わせてオールカラーの資料集「野鳥とともに」(A4判、58ページ)も作成し、一部300円で販売している。問い合わせは同館(電0265・79・4860)へ。
(写真は、星野さんの遺品なども並ぶ企画展「野鳥とともに」=町郷土博物館で)