NEWS

向陽生に食の楽しみ 下諏訪町 町内4店日替わりで昼食販売

2024年4月9日


 下諏訪向陽高校で8日から、昼食の校内販売が新たな形で始まった。長年にわたって出張販売していた地元の「六花フードサービス」が高齢になったことなどを理由に撤退。後継を探していた。新たな担い手は下諏訪町内の4店舗で、平日に日替わりで出店し、さまざまな弁当や総菜を提供する。
 参加店は御田町のカレー店「下町ひまわり」、北四王の食堂「暁(あかつき)316」、湖浜の唐揚げ店「真心(しんしん)」、西豊の焼き鳥などの「航鶏(わたりどり)」。
 初日の担当は「下町ひまわり」で、弁当やミニカレー、焼きそば、唐揚げなど6品目を100〜500円で販売。昼時間になると、生徒たちが次々に訪れた。新年度が始まったばかりのため、学校生活に慣れない1年生の姿はなく、利用したのは上級生中心だったが、「どれもおいしそう」と品定めし、好みの品を買い求めた。
 昼食の校内販売については、学校がコンビニなどの店舗から離れた丘陵地に位置することもあって、地域の事業者に引き継いでほしいと、下諏訪商工会議所に相談。後継の形を模索していた。参加店の一つ、「下町ひまわり」の店主小澤竜二さん(47)は同校卒業生。「後輩たちのためにぜひ役に立ちたい」と協力することを決め、1店に負担が集中しないよう同業者に声をかけ、複数店舗による体制が整ったという。
 小澤さんは「初日から思っていた以上に多くの生徒が来てくれた。地域貢献として続け、新たな参加店舗の呼びかけもしていきたい」。生徒会長の唐澤蒼太さん(17)は「学校として地域連携に取り組んでいるので、こうした形で地元とつながりができるのがうれしい。昼食販売を楽しみにしている生徒は多く、いろいろな食が味わえる日替わりで、学校生活に一層力が入りそう」と喜んでいた。(写真は、日替わりの弁当や総菜を買い求める生徒たち)