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薬王院花祭り 70年ぶりに 富田富老クラブが7日

2024年4月4日


 箕輪町の富田富老クラブは7日(日)午前10時〜午後3時、富田薬王院(富田神社南隣)で花祭りを開く。歴史や地域文化を伝承し、子どもたちが楽しめる場を提供しようと、約70年ぶりに再現。本尊・薬師如来の御開帳も行う。向山明会長(77)は「私たちが小さい頃、薬王院の花祭りに行くのが楽しみだった。今の子どもたちにも思い出をつくってほしい」と呼びかける。 
 江戸時代初期の建立と伝わる富田薬王院は、1808(文化5)年に現在地に移転、再建され、富田区内最古の建造物とされる。本尊は、30年に地域住民の勧進(寄進)によって作られたとの記録が残る「十二神将」像に守護されている。十二神将は、悪霊退散を願い、険しい容姿の像が多いが、同会によると、薬王院の像は比較的穏やかな姿をしているという。
 祭りでは、普段は見ることのできない薬師如来を御開帳し、十二神将も公開。来場者には、甘茶の無料サービス(ボトル等持参)や菓子を贈り、薬王院や宝蔵物を解説した冊子も用意する。
 向山会長は「貴重な文化財を子どもたちや多くの人に見てもらい、素晴らしいものが地域にあると知ってもらう機会になれば」と話す。
 参加無料。問い合わせは向山会長(電090・1113・5134)へ。
(写真は、富田薬王院の薬師如来像=富田富老クラブ提供)