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酒蔵五蔵でごくらく巡り 観光協会などが新セット企画

2024年3月28日


 諏訪観光協会などは27日、新「ごくらくセット」を発表した。諏訪五蔵(舞姫、麗人、本金、横笛、真澄)の「酒蔵めぐり」で、酒蔵オリジナルステッカーを加えるなど記念品のセット内容を充実させた。参加者限定のデジタルマップも用意し、インバウンド旅行者の獲得や満足度向上につなげる。新しいツアーは4月1日(月)から受け付ける。
 JR上諏訪駅から徒歩圏内に酒蔵が立ち並ぶ諏訪市。五蔵で試飲を楽しめる「酒蔵めぐり」は2013年11月に始まり、10年間で延べ約5万人が参加。近年は新型コロナウイルス感染症の影響もあったが、多いときで年8000人以上が参加する人気企画となっている。
 一方、ほとんどの参加者は国内の観光客。海外で日本酒人気が高まっているものの、インバウンド集客に課題があった。魅力向上と高付加価値化といった悩みもあり、諏訪観光協会を事業主体に、観光庁の補助事業を活用して企画のリニューアルに乗り出した。
 ステッカーは、ブランドロゴやレトロなイラストをあしらったデザイン。それぞれの酒蔵で試飲時に配布する。御朱印帳をイメージした台紙に集めてもらい、記念に持ち帰れるようにした。これまではプレゼントの応募はがきをスタンプ用紙としていたため、参加者から「応募すると手元に残らない」という声が上がっていたという。
 参加者限定のデジタルマップは日本語、英語、中国語に対応する。GPSで現在地を表示しながら、スマートフォンの画面をタップすると、近くにある酒蔵の解説動画を見ることができる。また外国人観光客を受け入れるため、各蔵に翻訳アプリを入れたタブレット端末を導入した。
 英語ネーティブが翻訳した「酒蔵めぐり」のホームページを新たに制作。ツアーの参加方法だけでなく諏訪の街並みを紹介し、市内周遊や宿泊を促す内容に。諏訪観光協会のユーチューブチャンネルでは、プロモーション映像を公開した。
 麗人酒造の小口雅史営業部長は「ブラッシュアップするだけでなく、今まで抱えていた課題の解決にもなる。この機会に、地元の方にもお立ち寄りいただき、四季折々の日本酒を楽しんでもらえたら」と話していた。
 参加費は税込み3000円。参加方法は駅構内にある市観光案内所で直接申し込む。問い合わせは同案内所(電0266・58・0120)へ。(写真は新セットをアピールする五蔵の皆さん)