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伊那弥生高卒業生の制服再利用—クリーニング店依頼で提供しやすく—

2024年3月20日


 伊那弥生ケ丘高校同窓会(伊那市)は本年度も、卒業生から制服を回収して新入生や在校生に譲る「リユース事業」に取り組む。新たに、矢野クリーニング(本社工場・南箕輪村)に制服のクリーニングを依頼。これまではクリーニング済みを条件に集めていたため、同窓会はこれまで以上の数が寄せられることを期待している。
 資源の有効活用や、子育て家庭の支援へ2021年度に始め、3年目。通年で回収し、希望する生徒に無償で渡してきた。クリーニング代は提供する側が負担していたため、受け取った家庭からは「申し訳ない」などの声が聞かれたという。
 提供する側の負担を減らそうと、同社に協力を依頼。通常の半額以下の料金で引き受けてもらえることになり、受け取る側から1着につきクリーニング代200円を徴収する仕組みに変更した。
 13日には下島典子会長(74)=箕輪町木下=が、本社工場に約40着を持ち込んだ。受け取った矢野亮太社長(46)は「リユースは大切な考え方。同じ取り組みが上伊那のほかの高校にも広がれば」と期待。下島会長は「クリーニングしなくても制服を出せるようになり、受け取る方ももらいやすくなる。協力のおかげで感謝している」と話した。
 回収しているのは、学校指定制服の上下、カーディガン、ベスト。学校敷地内の同窓会館で平日午前9時〜午後3時に受け付ける。24日(日)までは「集中期間」として土、日、祝日も同館で譲渡する。問い合わせは同窓会事務局(電0265・76・0615)へ。
(写真は、制服のクリーニングを依頼する下島会長(左)=13日、矢野クリーニング本社工場で)