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参道に縁起物ずらり—「高遠だるま市」にぎわう—

2024年2月13日


 江戸時代から400年以上続くとされる「高遠だるま市」が11日、伊那市高遠町の鉾持(ほこじ)神社周辺で開かれた。参道を中心に歩行者天国となり、だるまや熊手などの縁起物や飲食の露店がずらり。一年の多幸を願い、だるまを買い求める多くの人でにぎわった。
 露店が軒を連ねる参道は人でいっぱいになり、「いらっしゃい」と威勢のいい呼び込みの声が響いた。ことしの干支(えと)の「辰(たつ)」にちなんで竜をモチーフにしたり、桜の名所らしく花びらをデザインしたりしただるまも。恒例の人形飾りの展示や、だるま落としなどの催しもあった。
 実家が高遠町にあり、親族11人で訪れたという長野市の男性(73)は「昨年は雪で来られなかったが、ことしは最高の天気で良かった。だるまには家族の安全、無病息災を願いたい」と話し
た。
 だるま市は、鉾持神社総代や市商工会、市観光協会、地元区などでつくる実行委員会が主催。五穀豊穣(ほうじょう)などを願う同神社の祈年祭に合わせ、毎年2月11日に開く。神社境内には、参拝に訪れた人が列を作った。
 神社総代会長の田辺道彦さん(76)は「雪だった昨年と比べて人出が格段に違う。このにぎわいが商売繁盛、地域活性化につながれば」と期待していた。
(写真は、だるまなどを並べる露店が軒を連ねた参道)