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新校に上伊那農業の校地活用—4校職業科を再編統合 県教委が方針—

2024年1月24日


 県立高校第2期再編で、旧第8通学区(上伊那地域)の4校職業科を再編統合する「上伊那総合技術新校(仮称)」について、県教育委員会は上伊那農業(南箕輪村)の校地、校舎を活用する方針を決めた。22日夜、県伊那合同庁舎(伊那市)であった新校再編実施計画懇話会で報告。地域唯一の専門高校となる新校の学びを実現するため、同校の敷地の広さや立地が望ましいと判断した。
 校地選定を巡っては2022年11月、懇話会内に構成員でつくる検討会議を設置。辰野(辰野町)と箕輪進修(箕輪町)は普通科校として残るため、上伊那農業と駒ケ根工業(駒ケ根市)のどちらかを校地とする前提で、敷地の広さなど15項目で検討した。昨年11月の前回懇話会で意見交換の内容を報告し、県教委に判断を委ねるとしていた。
 県教委は検討会議の意見を踏まえ、同じ15項目で比較検討。上伊那農業は、駒ケ根工業の約2倍の17万8339平方㍍の敷地を持ち、地域内から通学しやすい中央部の立地なども優位とした。最寄り駅からの距離は駒ケ根工業に優位性があったが、「必要な実習地、実習施設を確保できる」などとし、上伊那農業を選んだ。
 2月13日(火)の次回懇話会で、県教委は活用する校地、校舎のほか、生徒の募集開始年度や開校時に想定する募集学級数、施設整備などを盛り込んだ再編実施基本計画案を示す予定。計画は県教委定例会で正式決定し、県議会に関連議案を提出して同意を求める。担当者は「年度内には計画を県教委で決定したい」とする。
(写真は、新校で活用する方針が決まった上伊那農業高)