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伝統の荒神に安寧祈る 下小川萬巻講が「オコウジンサマ」

2024年1月22日


 諏訪市豊田の下小川萬巻講(まんがんこう)は21日、無火災や豊作を願う「オコウジンサマ(竈=かまど=祭三柱祭)」を小川下組公会所で開いた。江戸時代から続くとされる伝統の行事。講員手作りの荒神に修験道行者が魂を入れ、地域の安寧を祈った。
 オコウジンサマは、荒神を祭る御幣の呼称。竈神の荒神は、火伏せの神として古来から信仰される。下小川と中小川の住民を中心に組織する同講は江戸時代から脈々と受け継がれ、交代制の当番で運営する。竈神祭は本来、1月18日に行われていたが、今はこの日に近い日曜日を選ぶ。
 荒神を祭る御幣や俵は、講員自らが作るのが特徴という。長さ20センチ余、直径約5センチに切りそろえたわら束の俵、御幣とこれを刺す3本の竹串をあらかじめ作っておき、午前中に堂へ持参。御幣には小刀で切り込みを入れてあり、これを広げて紙垂(しで)にし、串に付けて俵へ刺した。講員やこれ以外の希望者分を含めた計40体を祭壇に並べた。
 約20人の講員が参列した。行者が祭壇に線香を上げ、鉦(しょう)、太鼓、錫杖(しゃくじょう)を鳴らしながら般若心経、祝詞を唱えて入魂した。併せて、厄年の厄払いや家内安全も願った。荒神は、各家の台所に祭られる。
 コロナ禍で昨年までの3年間は、感染対策から場所を屋外へ移して続け、室内での実施は4年ぶり。当番代表は「講員の高齢化が進み、伝統の継承も厳しいが、途絶えさせたくない。この一年が平穏であることを願う」と話していた。(写真は手作りの荒神に魂を入れる行者)