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新作は園内の夜桜 高遠城址「さくら祭り」ポスター

2024年1月10日


 伊那市高遠町の高遠城址(じょうし)公園で毎年開く「さくら祭り」の新たなポスターが完成した。市観光協会が作り、3年ごとに一新。「写真で切り取った時の素晴らしさ」をテーマに会員企業からデザインを募り、祭り期間中にライトアップされた夜桜を採用した。2026年の祭りまで使う。
 雨で満たされた園内の二の丸と本丸を分ける空堀の水面を散った花びらが染め、夜空に向かって桜の枝が伸びる様子が収められている。枝がない空間が、成長具合などによってハート型にも見えるスポットという。美しさを強調するため、文言は「信州伊那高遠」「桜に包まれて」とシンプルにした。
 新作はターゲットを不特定多数と設定。「天下第一の桜」「圧巻の桜風景」「一瞬を切り取る」の三つをデザインのイメージとして伝え、会員3社から計6点の提案があった。昨年9月に地元の高遠高校芸術コース美術専攻の3年生5人と、協会や市の職員ら8人が別々に審査。上位2点から協会長の白鳥孝市長が採用作品を決めた。
 本年度まで使ったポスターデザインは、人気の写真スポットの桜雲橋(おううんきょう)を切り取った作品。コロナ禍の暗い雰囲気を桜で明るくしよう—という意図で昼間の写真を採用したため、新作で雰囲気ががらりと変わった。
 祭りは毎年、桜の開花から散り終わりまでで、見頃は4月上旬〜中旬。協会の担当者は「ポスターの場所だけでなく、素晴らしいスポットはたくさんある。シーズンには、思い思いに写真で切り取りにぜひ訪れてほしい」とする。
 ポスターはB1判、A1判、B2判で計3千枚以上を作る計画。今月下旬をめどに県内外の観光案内所や旅行会社、鉄道会社などへ送る。A4判のチラシも2万枚印刷した。(写真は一新されたさくら祭りのポスター。2026年の祭りまで使用する)