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地域材おもちゃに—木棲舎が「木のおうち」—

2023年12月22日


 木工品の販売や木工体験の提供をする「ウッドクラフト木棲舎(もくせいしゃ)」(伊那市西箕輪)が、地域木材でおもちゃを開発している。絵本を模してつないだ2枚の板を開いて家に見立て、人形や家具を置いて遊べる「小さな木のおうち(仮称)」。23(土)24(日)両日に施設で試作品を触れるイベントを開き、商品化へ感想を集める。
 現在の試作品は、切り株をイメージして約18㌢四方のアカマツの板材2枚を成形し、ひもや布、革でつないで絵本を表現。窓やドアもあり、開いて立てると家の壁になる。床板を置き、桜などの枝で作ったベッドや椅子、テーブルなどの家具や人形を自由に配置できる。
 家になる絵本と家具のセットを用意し、人形を別売りする想定。子どもたちには、好きな人形を選んで「家族」をつくってもらえるようにするという。既にコックや車屋など、多彩なキャラクターの人形のアイデアが出ている。
 1月末をめどに商品の規格を固め、春に少しずつ販売を始める考え。それに向け、イベントでは試作品を4、5セット用意し、遊んでもらって意見を聞く。併せて、木の家に置ける雪だるまの人形を木の枝などで作るワークショップも開く。
 施設は「はびろ農業公園みはらしファーム」内にあり、地域の木工作家や制作に興味がある人らが運営。メンバーの「子どもが遊べる木のおもちゃを作りたい」との思いで本年度にチームが立ち上がり、アイデア出しや試作を重ねてきた。代表で建築士の渡部洋一さん(55)は「身の回りの自然が楽しいものに変わるのを肌で感じてほしい」とする。
 イベントは、両日とも午前10時〜午後2時半。ワークショップの料金は500円だが、試作品についてのアンケートに答えると300円になる。問い合わせは同施設(電0265・74・1835=金、土、日曜日)へ。
(写真は、開発中の「小さな木のおうち(仮称)」と人形)