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わらにお 初冬の風物詩

2023年11月24日


 辰野町沢底で23日、稲わらを積み上げる「わらにお」作りがあった。区民有志でつくる「さわそこ里山資源を活用する会」が20年以上続ける恒例の作業で、約10人が励んだ。
 わらにおは、積み重ねておくことでわらを腐らせずに保存し、牛馬の飼料や肥料に使ってきた先人の知恵。高さ約5㍍の支柱を立てると、住民から提供されたわらを積み上げた。穂先を中心に向けて2㍍ほど重ね、全体のバランスを見ながら切りそろえて調整。「まあこんなものだろう」と完成させた。
 同会では中央アルプス駒ケ岳が望める沢底の景色をより楽しんでもらおうと毎年作っている。作業中も雪化粧した駒ケ岳や裾野に広がる伊那谷が見え、事務局の有賀茂人さん(73)は「伝統的なわらにおが無事にできて良かった。わらにおのある伊那谷の景色を楽しんでくれれば」としていた。
(写真は、わらにおの端を切りそろえる住民たち)