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狼煙リレーに軍配 諏訪—甲府 特急あずさより速く

2023年10月29日


 諏訪地域から山梨県甲府市までをつなぐ「信玄公祭り狼煙(のろし)リレー」が28日、両県8市町で開催された。特急あずさとの伝達競争は、8分差でのろしリレーに軍配が上がった。主催した狼煙文化調査会の秋山大一さんは「皆さんに工夫してもらった結果、とてもいい勝負になった」と話した。
 第50回「信玄公祭り」と連携し、上杉勢侵攻の知らせを武田神社(甲府市)まで伝えるという筋書きで新企画を準備。のろしは桜ケ城跡(下諏訪町)を起点に19カ所を結び、JR上諏訪駅発午前11時33分の特急あずさ22号と伝達スピードを競った。
 上諏訪駅の出発セレモニーで、甲斐市の保坂武市長は「どちらが勝つか、勝負に期待したい」と述べ、諏訪市の金子ゆかり市長は「楽しみながら頑張りましょう」と激励。諏訪家子孫の諏訪吉信さんもエールを送った。
 大昔調査会の石埜三千穂さん演じる諏訪郡代の板垣信方から、伝令役3人が書状を受け取って特急あずさに乗車。甲府駅からは足軽の衣装のまま自転車を走らせ、2.3キロ先の武田神社を目指した。
 ゴールの武田神社では、のろしの煙を午後0時34分に確認。8分後の午後0時42分、伝令役が到着した。諏訪の知らせを受け、武田信玄役を務めたモデル・女優の冨永愛さんが、出陣の掛け声を上げた。(写真はJR上諏訪駅前で、伝令役に書状を渡したセレモニー)