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開館45周年記念 辰野×県立 美術館交流展始まる

2023年10月8日


 辰野美術館で7日、開館45周年記念の「県立美術館交流名品展—日本の真ん中で美がひらく—」が始まった。辰野、県立(長野市)両美術館が収蔵する南信や木曽地域にゆかりのある作家の76点を展示。作品のジャンルは幅広く、時代も異なり、地域の芸術の多様な表現を楽しめる。
 作家は近代〜現代の約50人。作品は日本画、洋画、彫刻、陶芸、工芸などで、両館がほぼ同数を展示した。旧高遠町(伊那市)出身の日本画家池上秀畝のびょうぶ、飯田市出身の日本画家菱田春草と近代日本画壇の巨匠横山大観の合作、旧高遠に移住した洋画家中村不折の西洋婦人を描いた作品などが並ぶ。
 辰野美術館で普段公開されていない作品も多く、特に町出身の日本画家増澤俊畝の縦約3㍍、横約2㍍の大作は十数年ぶりの展示という。県立美術館からは佐久市出身の陶芸家松井康成や安曇野市出身の彫刻家荻原碌山など信州を代表する作家の作品も展示された。
 交流名品展は、県立美術館が県内各地域の美術館とコラボして毎年開催する。今回は辰野美術館の開館45周年の記念展でもあり、同館は「地域にゆかりのある作家の名品が並び、見応えのある展示となっている。鑑賞し地域芸術に関心を寄せてほしい」としている。
 11月26日(日)まで。午前9時〜午後5時(受け付け終了4時半)。月曜休館だが今月9日は開館、10日(火)休館。入館料は一般600円、高校生以下無料。
 展示に合わせた学芸員のギャラリートークもあり、21日(土)は辰野美術館の川島周さん、11月18日(土)は県立美術館の佐々木裕貴子さんが話す。両日とも午後1時半から。入館料を支払って参加する。事前申し込み不要。問い合わせは辰野美術館(電0266・43・0753)へ。
(写真は、南信や木曽地域にゆかりのある作家の作品が並ぶ辰野美術館)