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空き長屋活用した複合施設 諏訪市に完成

2023年10月5日


 諏訪市諏訪2にある長屋を改修した複合施設「ポータリー」で4日、完成を記念する「お披露目会」が行われた。行政や企業、団体の関係者や一般来場者らが集まり、空き家を活用した新たな拠点の誕生を祝った。
 市内で古材リサイクルショップを営む「リビルディングセンタージャパン」と不動産のサンケイ(茅野市)、諏訪信用金庫(岡谷市)の3社で昨年10月に立ち上げた会社「すわエリアリノベーション社」が手掛けた第1号物件。ことし1月に着工し、築90年ほどの2階建て四軒長屋をよみがえらせた。
 1階は約150平方メートル、2階は約100平方メートルの広さで、テナント10区画を整備。オープンに合わせてデザイン会社やアトリエ、コーヒーの焙煎(ばいせん)所など6事業者が入居し、残る区画はシェアオフィスやチャレンジショップとして利用者を募る。
 施設の名称は港の「ポート」と路地を意味する「アリー」を掛け合わせた。JR上諏訪駅から徒歩約6分という立地にあり、多くの人や情報が集まる場所にとの願いを込めたという。
 公民連携で地域の将来像を示した「上諏訪駅周辺まちなか未来ビジョン」で、施設周辺のエリアは「ウオーカブルゾーン」に設定されている。近年は、リノベーション物件を活用した店舗の開業が増え、歩いて楽しめるまちづくりが進んでいる。
 東野唯史代表は「長屋という魅力的な建物を改装することで、新しい風が吹く期待があった。これまで時代をつくってきた先輩方のアドバイスをもらいながら、これからの諏訪の未来を一緒につくっていきたい」と話していた。
(写真は、施設の入り口に置いた、港の灯台をイメージした「御柱」)