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地元の製造業に理解深め 向陽高で模擬メッセ

2023年9月15日

メッセ
 下諏訪向陽高校は14日、ものづくり支援センターしもすわと町内の製造会社6社を同校に招き、町の製造業について学ぶセミナー「下諏訪向陽メッセ」を開いた。1年生約140人が「総合的な探究の時間」で取り組んでいるビジネスプラン作り授業の一環。講演と企業面談の体験を通じ、製造業と地元企業への理解を深めた。
 ビジネスプラン作り授業は8月から開始し、来年3月までフェーズ1〜4の4段階で計画している。今回のセミナーは、地域やビジネスへの理解を深める「フェーズ1」の一つ。学校側の協力要請を受け、同センターは「町の製造業を知ってもらう貴重な機会になる」と全面協力した。
 セミナーは2部構成で、1部では同センターの原雅廣理事長が「諏訪のものづくりと支援センターの取り組み」と題して講演。主要産業が製糸から精密機械へと変遷してきた歴史や、町の製造業規模は全体では縮小しているものの1社当たりの業績は伸びている現状などを紹介。今後は、高付加価値型のものづくりと地域の産業集積を生かした、同センターのようなネットワークづくりが必須だと指摘した。
 2部は、同セミナーに協賛したイングスシナノ、エスク、オルゴール、共進精工、熊野精機製作所、大和電機工業の6社による模擬メッセを開催。各社がブースを設け、担当者が訪れた生徒たちに自社製品や事業内容をアピール。販売価格や用途などを質問する生徒の姿もあった。
 生徒たちは10月19日(木)、諏訪圏工業メッセに参加し、ビジネスアイデアをつかむため出展企業をインタビューする計画。生徒は「いろいろな展示があって興味深かった。メッセの雰囲気を知るいい経験になった」と話していた。
 原理事長は「町の製造業について理解を深めてもらえたと思う。いずれは町の製造企業を就職先として選択してもらえたらうれしい」と期待した。(写真は企業ブースで商品説明を受ける生徒たち)