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安全な登山呼びかけ 茅野署など八ケ岳に相談所

2023年7月16日

登山
 夏山登山シーズンに合わせ、諏訪地区山岳遭難防止対策協会(遭対協)と茅野署、諏訪広域消防本部特別救助隊は15日、茅野市の美濃戸口(八ケ岳山荘前)と唐沢鉱泉に八ケ岳登山相談所を開設した。早速、救助隊員や遭対協の相談員が来訪者に登山届の提出を促したり、装備確認の声かけをしたりした。
 シーズンごと行う安全登山の啓発活動。八ケ岳は比較的アプローチがしやすく、交通アクセスもいいことから、上級者から初心者まで幅広い登山者が訪れるという。この日も小雨が降る中、美濃戸口の駐車場には県外を含む多くの車が並び、JR茅野駅からバスで訪れた人も合わせて午前10時までに150人以上が到着した。
 隊員たちは「どちらまで行きますか」「かっぱは持っていますか」などと聞きながら安全確認を促し、山頂の様子など登山者からの質問にも答えた。
 八ケ岳には何度も登っているという男性(30)=静岡県=は「ブランクがあるので、無理なくゆっくり登る予定。ネットで登山届を出すと同時に、家族にも日程を共有している。万一のときに位置情報を発信してくれる機器も持っている」と万全の準備で臨んでいた。
 全国的に山岳遭難は増加傾向にあり、茅野署管内でもことしに入り、既に20件を超えている。同署山岳遭難救助隊の隊員(22)は「八ケ岳は標高がそこまで高くないので、簡単に考える人もいるが斜面はとても急」と話し、特別救助隊員(38)は「時間や体力に余裕を持って日程を組み、天気や体調が悪ければ修正を。無理をすると遭難やトラブルにつながる」と注意喚起した。
 相談所は、9月16日(土)に同所で、8月11日(金=祝日)は美濃戸口と夏沢鉱泉(茅野市)で、いずれも午前7時半〜正午ごろに開設する。(写真は登山者に声かけをする隊員㊧=美濃戸口で)