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明倫館を定期公開 10月まで第2日曜日に

2023年7月7日

HP230706明倫館が定期公開へ
 辰野町小野にある国登録有形文化財「旧小野村役場庁舎(明倫館)」=写真=が、7〜10月の各月第2日曜日に定期公開される。これまでは事前申し込みによる随時公開をしてきたが、気軽に見てもらえる場を提供したいと、機会を拡大する。初回は今月9日で、建物を管理するNPO法人建造物明倫館保存会は「多くの人に見てほしい」としている。
 旧庁舎は1905年に建設された。木造2階建てで、伝統的な和風建築に洋風を混在させた外観。辰野町に合併した61年からは小野支所として使用され、支所が他施設に移転後は「明倫館」の名称で、地域の青少年育成や生涯学習に活用してきた。
 近年は使用が1階にとどまっていたため、3年前から2階に小野村当時の議場を再現。議員休憩室だった部屋には小野おんばしらに関わる資料も展示し、希望者に公開してきた。昨春には1階で行っていた子どもの柔道教室が活動を休止するなど、青少年育成や生涯学習の拠点としての役目を終えたのを受け、保存会が備品などを片付け。定期的な公開を受け入れる環境を整えたという。
 定期公開は初回の9日以降、8月13日、9月10日、10月8日の合わせて4回で、公開時間は各日とも午前9時〜正午。保存会員が詰め、来場者の求めに応じて説明もする。
 同じ旧小野宿にある県宝「旧小野家住宅(小野宿問屋)」と公開日が重なる日も多く、保存会の宇治徳庚(のりみち)理事長(80)は「問屋と合わせて見てもらい小野宿の歴史や文化財について関心と理解を深める場にしてほしい」と話している。