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岡谷東高書道部の宮坂ももさん 全国総文祭へ書を出展 

2023年4月24日

ウエブ東高書道部宮坂ももさん総文祭出場
 岡谷東高校書道部3年の宮坂ももさん(17)=岡谷市湊=が、7月29日(土)に鹿児島県で開幕する第47回全国高校総合文化祭「2023かごしま総文」に出展する。宮坂さんは「最後は納得のいく作品ができた」と会心作完成を喜ぶ。
 大会は文化系部活動のインターハイともいわれる。宮坂さんは昨年9、10月に行われた南信高校書道展と県展で空海の「灌頂(かんじょう)暦銘(れきめい)」の臨書を出品し、県代表7校(7人)の1人に選ばれた。
 吉報を聞いた後は、全国総文祭へ向け、新たな作品作りに没頭。「より目立つ作品を」と上級者でも扱いが難しいとされる長く柔らかい羊毛筆「長鋒」に挑戦。漢時代の隷書「開通褒射(ほうや)道刻石」の臨書を縦約240センチ、横約60センチに大書した。顧問の小宮山健司教諭(57)によると、出品までに本番用と同じサイズの紙約80枚のほか練習用紙に何度もしたため、反古紙(ほごし)の山を築いたという。
 宮坂さんは左の利き手だけでなく、右手にも筆を持ち替えて表現を追求。「筆を使いこなすのが難しかったけれど、多彩な線を書くことができた」と手応えを語る。同校書道部だった姉、ななさんも20年に全国総文祭への出展を決めたが新型コロナウイルス感染症の影響で出展が中止に。その後、部員がいなくなった翌年に橋本菜生さん(17)=同市川岸中=と共に入部し、二人三脚で廃部寸前から同部を立て直した。
 小宮山教諭は「いい線を出してくれた」と作品を評価しながら、「部員ゼロから手探りの中、こつこつと取り組んできた結果」と2人の努力を絶賛。宮坂さんは「部員や先生のおかげでここまでこれた」と感謝を述べていた。
(写真は、練習でしたためた反古紙前に立つ宮坂さん)