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垣内、清水氏が当選 上伊那郡区4氏の争い10票差で当落

2023年4月10日

垣内氏清水氏
【県議選上伊那郡区(定数2)】
当選 垣内将邦(40)自・新① 12,484票
当選 清水正康(48)無・現②  8,265票
   瀬戸 純(57)共・新   8,255票
   原 健児(57)無・現①  7,406票
開票率100% 無効336票 持ち帰り・その他0票(選管確定)

 現職と新人4人で争った県議選上伊那郡区(定数2)は9日投開票され、自民党新人の垣内将邦氏(40)=辰野町宮木=がトップで初当選し、無所属現職の清水正康氏(48)=宮田村大田切=が再選を決めた。共産党新人の瀬戸純氏(57)=辰野町赤羽=は昨年8月の補選に続き落選、無所属現職の原健児氏(57)=箕輪町松島=も届かなかった。
 垣内氏は県議在職中に死去した父親の基良氏の後援会を引き継ぎ、6町村に事務所を構え組織戦を展開。若さを前面に押し出し行動力などをアピールし、全域に支持を広げた。
 清水氏は1期4年で築いた6町村や県とのパイプなどを強調し、浸透を図った。南部から唯一の立候補を強みに、地元の宮田村を中心に南部3町村で票をまとめた。
 瀬戸氏は給食費無償化などを訴えたが、10票差で涙をのんだ。原氏は子育て支援などを主張し箕輪町で支持を得たが及ばなかった。
 同区の当日有権者数は6万6285人で、投票者は3万6746人。投票率は55.44%(前回56.75%)だった。本紙関係では辰野町は有権者1万5582人、投票者9365人、投票率60.10%(前回57.50%)、箕輪町は有権者1万9890人、投票者1万604人、投票率53.31%(前回52.67%)。

垣内氏
 垣内陣営が設けた辰野町宮木のパレスたつのの会場では、支持者約100人が開票状況を見守った。午後8時過ぎに「当選確実」の速報が流れると、「やったぞ」と歓声が上がった。会場に入った垣内氏は、支持者と握手を交わし、万歳三唱で喜び合った。
 垣内氏は「支えてくれる人がそばにいたから、この結果につながった」と支持者に感謝。「仕事で皆さんに恩返しをする。今後の4年間は、日々努力を積み重ねたい」と気を引き締めた。
 政治家の使命は「住民の不安を取り除き、快適な暮らしを整備すること」と強調。「父に教わった『人を愛する、郷土を愛する』信念を大切に持ち、父に負けないよう進んでいく」と決意を述べた。(写真は万歳三唱で喜びを爆発させた垣内氏=9日午後8時50分)

清水氏
 清水陣営は約70人が宮田村町三区の事務所に集まり、開票結果を待った。午後10時前、最後に残った地元の同村の結果が速報されると支援者は歓声を上げ、抱き合って喜んだ。同じ会場で結果を見守った清水氏は支持者の前に姿を見せ、万歳三唱で喜んだ。
 清水氏は「選挙戦が始まると、厳しいと回れば回るほど感じた」と振り返りつつ、「数票でも勝てたのは皆さまのおかげ」と感謝。前回選より票数を減らした反省を口にしつつ、「上伊那の全員のために4年間しっかりと働きたいと決意を新たにした」と語った。
 清水靖夫総括責任者は、現職として清水氏が積み重ねた実績を強調し「皆さんの大きな力の中での結果」と感謝した。(写真は再選を決めて支持者と固く握手する清水氏=9日午後10時23分)

瀬戸氏
 瀬戸陣営は辰野町宮木の事務所に支持者約30人が集まった。瀬戸氏は午後10時過ぎに姿を見せて「悔しい思い。女性の県会議員をこの上伊那から出せるかの戦いだった。党派を超え、特に女性の皆さんからご支援を頂いた。本当に私の力不足。申し訳ない」と頭を下げ、「弱者のための政治になるよう、これからも活動したい」と述べた。

原氏
 原陣営は箕輪町松島の事務所に支持者25人が参集。原氏は午後10時前に会場入りし敗戦の弁で支援に感謝し「地域密着で頑張っていきたいと思っていたが届かなかった。議員の肩書きはなくなるが、地域を活力あるものにするために、違う形で進めたい。半年間の経験をばねとし、地域のために頑張りたい」と述べた。