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貞松院で6年ぶり寺宝特別公開

2023年4月9日

貞松院寺宝公開
 諏訪市諏訪2の貞松院(山田雄道住職)は8日、寺宝を特別公開した。2017年以来6年ぶり。徳川家康の六男、松平忠輝(1592〜1683年)の遺品を中心に約30点が公開され、大河ドラマで家康への関心が高まっていることもあって、多くの人が訪れた。
 同寺は第2代高島藩主の忠恒が、生母貞松院殿の遺志で1645(天保2)年に再興して菩提(ぼだい)寺とし、慈雲院から寺号を変えた。大阪夏の陣後、家康に勘当され、秀忠によって改易となった忠輝は、高島藩に預けられた1626(寛永3)年から92歳で亡くなるまで諏訪で過ごしていて、生前帰依した同寺には、ゆかりの品が数多く残されている。
 とりわけ通称「野風の笛」とも言われる「乃可勢(のかせ)」は、織田信長が所有し、豊臣秀吉、徳川家康と天下人たちが伝えた。死期を予感した家康が生き形見として、茶阿の方(忠輝の母)を通じて忠輝に贈ったとされる。
 古九谷のごく初期の作品である古九谷絵皿、陣羽織、陣太鼓、天海僧上書状など、忠輝関係の品のほか、日頃は見ることができない浄土宗の僧、徳本上人(1758〜1818年)が記した「徳本上人大字名号」(縦6・8㍍、横1・54㍍)も公開された。
 来場者の案内を務めた山田住職は「諏訪に歴史的人物がいたことを知ってもらい、関心を高める切っかけになれば」と話した。
 午前中には、都山流尺八の大師範、両角粋山さん(南箕輪村)が「乃可勢」を模して作られた「秋声」を演奏した。
 「秋声」は忠輝150回忌に「乃可勢」を模して10本作られた。生派生田流の宮坂雅眞麻さん(小和田)の琴と尺八で「春の小川」「ふるさと」も共演し、みやびなひと時を訪れた人たちと共有した。
 (写真は「秋声」を演奏する両角さん)