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板沢に春告げる福寿草

2023年3月17日

HP板沢福寿草230310
　福寿草の里として知られる諏訪市湖南の板沢で、日当たりの良い南側斜面に、陽光を浴びて黄金色の花が輝いている。４月中下旬には北側斜面も咲き始め、５月連休ごろまで楽しめそうだ。
　例年早くから福寿草の群落がお目見えするのは、板沢公園下の土手や集落入り口の広場。畑仕事やキノコ栽培のために、広場隣の実家を定期的に訪れる男性は「２月中旬ごろから咲き始めた。福寿草が咲けば、山菜採りの季節も間もなく。フキノトウを摘んで、てんぷらやふきみそにするのが待ち遠しい」と話す。
　２００５年春まで17年間開かれた「福寿草祭り」はこの広場が会場の一つになった。多いときには2000人が訪れたこともあった。しかし、担い手の高齢化や地域を離れる住民もいて、人口減少に歯止めはかからなかった。
　板沢の土地所有者たちは、中山間地域等直接支払制度の集落協定を結び、土手や休耕地の草刈り、水路の整備などを続ける。こうした労力と思いが、一帯を象徴する花、福寿草の保護にもつながっているという。
(写真は、群落になって咲く福寿草）