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東京の秋空に木やり 長善館で御柱祭

2022年10月31日

HP長善館御柱祭1
 諏訪郷友会(小口俊吉理事長)が運営する学生寮「長善館」は29日、同館の創立131回記念祭として、寮がある東京都調布市で御柱祭を行った。諏訪大社下社から払い下げを受けた「秋宮三」の古御柱を曳行し、諏訪出身の学生たちがふるさとの祭り文化に親しんだ。
 記念祭は郷友会の秋季大会とともに、毎年10月に行われている恒例行事。同館庭には「長善館諏訪神社」が祭られており、おんばしら年のことしは、前回2016年に引き続き御柱の曳行を計画。春に御柱休めを行った秋宮三の先端部分(長さ5メートル)を譲り受け、化粧直しして諏訪から持ち込んだ。
 諏訪大社神職による綱渡りの神事の後、ふるさとの法被を着た館生や郷友会員、OBら約80人が、同会常務理事で岡谷市木遣り保存会の横内孝文さんの木やりを合図に寮敷地内を曳行。館生による長持の練り歩きや花笠踊りが祭りムードを盛り上げ、近所の住民や通りがかりの人が立ち止まって木やりに耳を傾けたり、御柱の曳行を見守った。
 前回は最寄りの京王線仙川駅から寮までの約2キロ間で、地元住民も参加しておんばしらを楽しんだが、新型コロナウイルス感染症の影響で今回は敷地外の曳行を自粛。小口理事長は「主体となって活動した館生諸君の喜色満面な表情に6年ぶりに接することができ、身震いするほどの感動を覚えた。館生諸君が体で覚えた感動と感謝の気持ちを、長善館の一ページとして次の世代につなげてほしい」と願っていた。
(写真は、楽しそうにふるさとの祭り文化に触れる館生たち=諏訪郷友会提供)