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大祭の終了を奉告 コロナ禍も工夫凝らし無事に

2022年8月19日

御柱終了奉告祭
 7年目ごとに1度の諏訪大社御柱祭の一切が無事に斎行されたことを奉告する「御柱祭終了奉告祭」が18日、上社本宮(諏訪市)と下社秋宮(下諏訪町)であった。それぞれ大総代や神職ら約70人が参列。令和初の大祭は未曽有のコロナ禍で行われ、感染症対策に知恵を絞りつつ4社に計16本を滞りなく曳き建てたことを、北島和孝宮司が神前に告げた。
 それぞれ北島宮司の祝詞、玉串奉てんに続き、曳行担当地区の大総代代表らが神前に玉串をささげた。
 今回の大祭へ、御用材を決める見立てや伐採などの祭事を一部中止、入山人数を制限するなどの感染対策を取り、4月の山出しは異例の車両による運搬。我慢の時間を経て5月の里曳きは引き続き感染対策をしつつ、本来の人力曳行にかじを切り、氏子の手で御柱を曳き建てた。
 上社御柱祭安全対策実行委員会の大久保賢一副委員長(70)は「思うように練習できず、スムーズにいかない点もあったが、里曳きの人力曳行で技術は伝承できた」と話し、御柱祭下社三地区連絡会議の小林正夫会長(72)も「山出しは人力曳行、木落しもできず残念だったが、里曳きは人の力で御柱を動かすことができ、次につながる御柱祭になった」と語った。
 北島宮司は奉告祭後の直会の席上、「こういった形で収めたのが良かったのかどうなのかは疑問が残るかもしれない。わがままにお付き合いしてもらい、感謝申し上げる」と頭を下げた。(写真は大総代らが見守る中、幣拝殿の前で手を合わせる神職=下社秋宮で)