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小野酒造店 夜明け前大吟醸 国際的品評会で受賞

2022年5月28日

HP夜明け前トロフィー受賞
 小野酒造店(辰野町小野)の「夜明け前 大吟醸」が、世界最大規模の品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2022」の「SAKE部門」で、リージョナルトロフィーを獲得した。県内唯一の受賞で、小野能正社長(64)は「これからもおいしく、お客さまに喜んでもらえるお酒を目指したい」と語った。
 品評会は英ロンドンで毎年開催され、ことしの「SAKE部門」には、1732銘柄が出品。9カテゴリーでテイスティングを行い、32点がトロフィーに輝いた。リージョナルトロフィーはカテゴリーごとの最高賞に次ぐ栄誉で、金メダル受賞酒から選ばれる。同社としては、2020年に「純米大吟醸」で受賞して以来、2回目のトロフィー獲得となった。
 「夜明け前 大吟醸」はフルーティーな香りとまろやかな口当たり、キレのある後口が特徴。「酒米の王様」と呼ばれる兵庫県産山田錦特等米を精米歩合35%まで磨き、霧訪山の伏流水の井戸水を使って仕込んだ。
 気候に応じた温度と湿度の管理など、酒造りは自然環境との闘いでもある。品評会への参加は技術を磨く機会になるといい、杜氏(とうじ)の清都幸大さん(50)は「米の入荷から闘いが始まる。杯が進むお酒で、皆さんに喜んでいただければ」と話した。
 全国新酒鑑評会金賞と「ダブル受賞」を達成した。小野社長は「酒造りの技術の粋を尽くした会社の看板のような銘柄。お酒に親しみのない方でも、日本酒の良さを感じていただけるのでは」と述べた。
(写真は杜氏の清都さん=左=と小野社長)