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諏訪大社御柱祭下社里曳き開幕 人力曳行に万感 氏子笑顔

2022年5月15日

HP里曳き初日
 諏訪大社御柱祭下社里曳きが14日、開幕した。4月の山出しは新型コロナウイルス感染拡大防止で御柱を車両で運搬したが、里曳きは感染対策を強化した上で人力で曳行。注連掛(下諏訪町東町上)に1カ月間安置されていたモミの巨木は氏子の手で再び、動き出した。曳行路は静寂の山出しから一変、「よいさ」「よいてーこしょ」と万感の掛け声が響き、躍動する氏子の熱気に包まれた。
 氏子は感染症に配慮し、2週間前から体温や体調などを確認してマスクを着けて曳行に参加。曳行路は春宮(同町)までの約1.3キロ、秋宮(同町)までの約3キロ。初日に8本全てが出発し、春宮の4本は境内に安置され、秋宮の4本は下馬橋などへ曳きつけた。
 注連掛からの曳き出しは、多くの柱で氏子が柱に乗り、曳行路の国道142号へ続く坂を下りた。柱が徐々にせり出すと、木やりの合図で支柱に巻いた追掛綱を緩めながら落とし、見守っていた氏子は勇壮な様子に拍手を送った。
 「御柱迎えの行列」は秋宮を出発。春宮で神事を営み、再度秋宮へ戻った。大社通りでは町内の騎馬保存会2団体が騎馬行列を仕立て、古式ゆかしい所作を披露。境内鳥居前で「騎馬落し」があり、騎馬奉納の奉告書を北島和孝宮司に手渡した。
 きょう15日は春宮で春宮三以外の3本が建御柱、秋宮の柱は秋宮四以外の3本が境内に曳きつけられる予定。曳行路の国道20号では、町御柱祭実行委員会による「神賑(にぎ)わいパレード」の一環で長持が練り、四ツ角駐車場ではラッパや太鼓の演奏ステージがある。
(写真は、氏子の手で曳行路を進む秋宮一)