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八島に「音風景」広がる~シュレーゲルアオガエル鳴き声こだま~

2022年5月12日

シュレーゲル220511
 下諏訪町の八島湿原で、名物のシュレーゲルアオガエルが鳴き始めている。「コロコロ」「コココロ」と鳴くのが特徴。11日も行楽客が鳴き声を楽しみに湿原へ出かけて、標高約1600㍍の「音風景」を楽しんでいた。
 湿原の同アオガエルの蛙鳴(あめい)は、環境省が定める「残したい日本の音風景100選」の一つ。この時期に鳴き声を聞きに訪れる行楽客もいて、同アオガエルは町の観光PRキャラクター「やしまる」のモチーフ。
 八島ビジターセンターによると、例年とほぼ同じで4月下旬に鳴き始めた。現在は八島ケ池や鬼ケ泉水、鎌ケ池、その水路など、高層湿原一帯にこだまし、行楽客が耳を傾けながら散策をしている。
 箕輪町の中山聡さん(58)は、同センター職員の湿原調査に同行しながら木道を歩き、耳を澄ませた。「毎週来ていて、そのたびに景色が変わるのが魅力的。カエルの声を聞いていると、心が落ち着く」と話していた。
 同アオガエルが鳴くのは6月末まで。エイザンスミレやオトメスミレなど春の花が見頃で、7月にはニッコウキスゲなどが咲き始め、初夏の湿原を彩る。同センターは連日開館し、時間は午前9時半〜午後4時半。
(写真は、鳴き声を頼りにカエルを探す行楽客ら)