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上社里曳き開幕 待ちわびた氏子躍動

2022年5月4日

HPラッピング1面
 諏訪大社御柱祭の上社里曳きが3日、晴天の下で幕を開けた。8本の柱の車両運搬を余技なくされた山出しの憂さを晴らすように、曳行路は「よいさ、よいさ」と躍動する氏子たちの熱気に包まれた。
 里曳きの曳行距離は本宮が2.4キロ、前宮が1.3キロ。先陣を切る本宮一は、午前7時半すぎに「綱渡り神事」を行い、「協力一致でお願いだー」と気勢を上げると、8時ごろ曳行を開始した。続いて本宮の3本が、山出しから約1カ月間、柱を安置していた御柱屋敷(茅野市宮川安国寺)を後にした。
 各柱の関係者によると、氏子の参加は例年より少なく、曳綱を短くするなどして対応。従来のように見物客や観光客が沿道を埋め尽くす光景は見られなかったが、木やりやラッパに後押しされ、柱は順調に進んだ。お舟による御柱迎えの神事や御柱を先導する「奉納騎馬行列」、太鼓や踊りなどの催しも曳行に花を添えた。
 今回は「密」の回避と円滑な曳行のため日程を一部変更し、初日は本宮の4本だけが始動。本宮一の「わかされ」を先頭に、各所に停泊した。前宮の4本はきょう曳行を開始する。フィナーレの建御柱は、全ての柱が最終日の5日(木=祝日)に行う。
(写真は、この日を待ちわびた氏子で埋まる曳行路。初日しんがりの本宮四はゆっくりとお宮を目指した)