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さえずり耳に姿追う 伝統の「小鳥バス」今季も

2022年5月2日

220501小鳥バス開始
 野鳥のさえずりと新緑の訪れを塩嶺御野立公園で楽しむ岡谷の風物詩「小鳥バス」の今季の運行が、1日から始まった。初日は諏訪地域を中心に親子連れや夫婦など25人が参加。日本野鳥の会諏訪支部会員らの案内で早朝の森を散策し、野鳥の姿を追った。
 同園の自然景観と野鳥を保護しようと、野鳥研究家の故・小平万栄さんの進言で同支部が1954年に開始。ことしで69回目の伝統行事となり、現在は岡谷市や同支部、市観光協会などでつくる小鳥バス事業実行委員会が主催する。昨年に続き、新型コロナウイルス感染対策で期間や参加人数を縮小し、探鳥会後の学習会、抽選会は中止した。
 同支部名誉支部長の林正敏さんは「5、6月は小鳥の繁殖時期。よくさえずり、子育てのため親が頻繁に活動して目に触れる機会が多い」と話し、会員らと一緒に鳥の生態を解説。散策中にはキビタキやホトトギス、アカハラ、イカルなどさまざまな鳴き声が森の中に響き渡り、参加者は耳を澄ませたり、双眼鏡や望遠鏡をのぞき込んだりしていた。
 家族で訪れた小学3年女子は「ママが鳥に詳しくて、私も知りたいと思って来た。(望遠鏡をのぞいたら)大きくて茶色の鳥が見えた」と満足げだった。
(写真は、林間で野鳥の姿を探す参加者ら)