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御柱祭下社山出し終了 注連掛に8本そろう

2022年4月10日

HP下社山出し2日目各紙A面用写真
 諏訪大社御柱祭の下社山出しは2日目の9日、春宮一と春宮二、秋宮三と秋宮一をトレーラーに載せて、棚木場(下諏訪町大平)から注連掛(同町東町上)まで届け、秋宮と春宮(共に同町)の四方に建てる8本全てが里へ下りた。クレーンを使って所定の位置に安置されると、「山の神返し」の木やり唄が響き、里曳きの人力曳行への願いも託して万歳で締めくくった。御柱は里曳きまでの約1カ月間、安置される。
  初日の4本と同様に、通常の曳き出し順で午前、午後に分けて氏子が帯同、先導して運搬。「木落し」を行わずに2本ずつ、本来の曳行路とほぼ同じ約5を運んだ。坂上、国道142号への迂回(うかい)路のヘアピンカーブなど難所も氏子の「よいさ、よいさ」の掛け声と共に乗り切った。
 注連掛付近には、クレーンが配置された。横付けされたトレーラーの御柱をつり上げると近くまでいったん移し、もう1台が再度つり上げて、御柱をリレーするなどして安置した。宙づりになると、規制線の外にいた氏子は迫力に固唾(かたず)をのみ、1200年以上とされる大祭の歴史で初となる光景を見守った。
 最後に安置されたのは一番太い秋宮一。先に置いた柱の位置を調整した後、木やり衆が山の神返しの木やりを響かせ万歳をしたり、記念写真に納まったりしながら運搬の完了を喜んだ。
 万歳の発声を担った下諏訪町第四区の宮坂継光大総代(77)=武居南=は「8本がそろい、山出しを締めるという気持ちで万歳した。山出しは一部の人しか参加できなかったが、里曳きは大勢で曳行するというのがみんなの願い。感染対策をした上で、これまでの里曳きになればいい」と話した。
(写真は、しんがりを務めた秋宮三、秋宮一は運搬を無事に終えて合同で万歳=代表撮影)