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大祭の主役 圧巻の御用材8本 農業実践大敷地内に仮置き

2021年10月30日

御柱写真
 諏訪大社上社大総代会でつくる上社御柱祭安全対策実行委員会は、御小屋山の大社社有林(茅野市玉川)で伐採された諏訪大社御柱祭の御用材8本を、原村の八ケ岳中央農業実践大学校敷地内に仮置きした。1992(平成4)年の大祭以来、30年ぶりとなる地元からの調達とあり、実行委では「立派な柱が並んだ。多くの人に見てもらいたい」と呼び掛ける。来年3月25日(金)ごろまで設置しておく。
 本宮と前宮に建てられる8本の御用材は、ことし6月20日に本見立てが行われ、今月14、18両日に伐採。25日に重機とトラックで山から仮搬出し、27日までに現地に並べられた。見立てや伐採は本来なら大勢の氏子が入山、協力して行われてきたが、新型コロナウイルス感染症対策のためいずれも入山は関係者に限定。柱を氏子らに披露する意味を込めて仮置きした。
 場所は大学直売所約400メートル上の種苗管理センター跡地。実行委によると、本宮一、前宮一の御用材は共に長さ18.2メートルで、目通り周囲は約3メートル。長さは順番に1.5メートルずつ短くなる。いずれも切り口には「大社」の焼き印があり、本見立てで使った木札が取り付けられている。伐採したばかりとあって、木の表面にはコケも付いている。
 笠原透委員長(74)=諏訪市中洲=は「間近で見ると迫力がある」と感想。現在、大祭に向け感染症対策のガイドラインを作っており「心一つに大社に曳きつけられる祭りとなるよう、ガイドラインに沿って行いたい」と話していた。
 上社の曳行分担を決める「抽籤(ちゅうせん)式」は来年2月15日(火)。氏子による本宮への抽籤祈願は1月2日(日)から始まる。御用材は3月25日に曳行開始位置へ搬出され、山出しまでに木作りが行われる見通し。(写真は上社御柱祭で使う8本の御用材を見る実行委)