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特定外来カミキリ 諏訪地域も危機感強く

2026年10月13日


 県は、街路樹や果樹などを食害する特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の早期発見、早期防除に協力を呼びかけている。県によると7月、県内で初めて佐久市で死骸が確認された後、各地で成虫や被害木の発見が相次ぎ、9月17日には本紙関係地域の辰野町でも上伊那地域で初となる成虫の死骸が見つかった。諏訪地域振興局(諏訪市)によると管内での報告はまだないものの、繁殖力が非常に強く、放置すると身近な樹木に甚大な被害を与える恐れがあるとして警戒を促す。
 2012年に国内で初めて確認されたクビアカツヤカミキリは、桜や梅、桃、スモモ、プルーン、アンズなどのバラ科を中心に多種の樹木に加害するとされる。成虫は体長2.5〜4センチ、光沢のある黒い体と赤い胸部(首)が特徴。幼虫は樹木に入り込んで内部を食い荒らし、樹木を衰弱させたり枯死させたりする。進入した穴からはかりんとうのような形状の「フラス」(木くずと虫のふんが混ざったもの)を排出する。
 同地域振興局は早期発見・早期防除の徹底が重要だとし、管内自治体と連携したパトロール調査を実施。初回は9月17日に茅野市で行い、運動公園や永明寺山公園周辺など計4カ所の桜を中心とした木の幹や根元を調査した。
 今月6日現在、成虫や被害木の確認は11市町村(佐久市、御代田町、佐久穂町、小海町、東御市、辰野町、長野市、南相木村、小諸市、南牧村、上田市)で計77件、被害木は300本に拡大した。同局の担当者は「成虫を見つけた場合は、殺虫剤の使用や踏みつけなどその場で駆除し、成虫の個体やフラスを見つけた場合は写真を撮り、県または市町村担当課に知らせてほしい」と話す。
 農地で発見した場合は、諏訪農業農村支援センター技術経営普及課(電0266・57・2932)へ。農地以外で発見した場合は、同地域振興局環境課(電0266・57・2952)へ。
(写真は、茅野市運動公園周辺で調査する県職員ら=9月17日)

市町村も警戒 周知を進める

 各市町村も警戒を強めており、辰野町に隣接する岡谷市はウェブサイトなどで周知を図る。同市では横河川沿いの桜並木が名所となっている一方、地元区からは「ただでさえ老木化している」現状を踏まえ、被害を懸念する声も聞かれる。
 横河川沿いにはソメイヨシノを中心に約400本が植わり、県道下諏訪辰野線を境に上流を小井川区、下流を西堀区が管理する。小井川区では区民会館に県作製のチラシを張るなどして住民に周知を図っていて、宮坂勇区長は「毎年、皆さんが楽しんでいる桜。注意して見ていきたい」。西堀区の武井富美男区長も「老木化した木が食われ、枯れれば危険」と警戒する。
 市環境課は、市内ではほかに塚間川沿いの八重桜、成田公園(成田町)などでも被害が懸念されるとし、9月中旬に市ウェブサイトでクビアカの特徴を紹介して駆除や情報提供の呼びかけを始めた。今月5日には県と合同のパトロールを実施。担当者は「過剰に心配をあおりたくはない」としつつも、「極力、早い段階で対処できるよう注意していく」と話す。