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新たな「顔面把手」発見 岡谷の海戸遺跡から5例目の出土
2026年7月25日
縄文、弥生、古墳、奈良、平安各時代の遺構などが見つかっている岡谷市天竜町の海戸遺跡で、新たに「顔面把手(とって)」が発見された。同遺跡から出土した顔面把手は、国重要文化財「顔面把手付深鉢形土器」(1966年出土)を含め5例目。市教育委員会は24日、現地で報道向け説明会を開き、同一遺跡で複数の顔面把手が出土した点に注目し「精神的、社会的な中核だった重要な遺跡と言える」と説明した。
市教委によると、海戸遺跡は1905(明治38)年の鉄道敷設の際、遺物が出土して知られるようになり、田中線通り、岡谷神宮寺線の各開通工事に伴う22(大正11)年の発掘調査で、大遺跡と判明。66(昭和41)67(同42)年の大規模な調査以降も開発に伴って調査は行われ、95(平成7)年度までで31回の調査を実施。住居跡96棟、小竪穴255基の遺構を発見した。
今回は民家の解体に伴い6月23日から、95年以来の発掘調査を実施。縄文時代住居跡3棟、小竪穴1基のほか、縄文、弥生各時代の土器片、石器などが見つかった。
市教委文化財調査員の山田武文さんによると、顔面把手は生産・豊穣の象徴とされた女性をかたどった装飾で、豊穣を祈り、共同体意識を高めたとされ、当時の社会や人々の精神生活を解明する上でも重要な遺物。今回の出土品は、切れ長の目に上向きの鼻という顔面把手の特徴的な顔つきで、顔面下の曲線の形から「顔は内側を向いている」と思われる。縄文中期中葉(4500年前ごろ)のものとみられる。
今月10日に発見され、顔部分を含め一部が土に埋もれた状態だったが、この日に掘り起こされた。見守った関係者からは「いい顔だ」などの声が聞かれ、拍手も起きた。
発見を受け、市教委は8月1日(土)の午前10時と同11時の2回、一般向けに現地見学会を開く。参加無料、申し込み不要。山田さんは「このような街中にも重要な遺跡が残っていることを知り、開発をしていく上で意識を持ってもらいたい」と話した。
見学会会場は天竜町3の9の2。車で来場する人はイルフプラザの平面駐車場や立体駐車場を利用する。問い合わせは市教委生涯学習課(電0266・78・8522)へ。
(写真は、出土した顔面把手)
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