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辰野美術館で久保貞次郎コレクションを展示
2026年6月3日
辰野美術館で、栃木県の美術評論家で作家と交流を続けたり、金銭的な支援をしたりしていた久保貞次郎(1909〜96年)が生前に集めていた美術品の展示が行われている。没後30年の節目に合わせて計画された巡回展の一環で辰野町と同館、巡回展の実行委員会が主催。絵画や版画など73点を並べ、親交していた作家との関わりを紹介している。
展示しているのは、日本画家瑛九の油彩や、画家や版画家として活動した池田満寿夫の版画、現代美術作家の靉謳(あいおう)の水彩など。死後、ゆかりのある同県真岡市に1500点以上の作品が寄贈されたといい、同市収蔵の「久保貞次郎コレクション」の一部が並ぶ。
食器棚を活用したガラス絵は、1943年に久保と瑛九が合同で制作した。1辺が34㌢の三角形の作品二つと、縦80㌢、横44㌢の六角形の作品一つの計3作品で構成する合作。小窓から顔を出す女性などが描かれており、「作家と交流してきた久保を象徴する作品」という。
食器棚は久保家に置かれていたといい、同市教育委員会で学芸員を務める長瀧光子さんは「久保が日々の生活空間に美術を取り入れていたことも伝わる作品」と説明。「久保のことを知らない人は多い。展示を切っかけに関心を寄せてもらいたい」としている。
久保は同県足利市に生まれ、真岡市の資産家の家に婿入り。作家との交流、活動支援を続けつつ、自身で作品を手がけてきた。子どもの自由な表現を認める「創造美育運動」や、気軽にコレクターを名乗ることを勧める「小コレクター運動」に力を入れ、美術品を購入、収集する活動もした。
展示は本紙を含む市民新聞グループなどが後援。7月12日(日)まで。午前9時〜午後5時。月曜日休館。一般500円。高校生以下は無料。関連イベントで6月14日(日)は版画作りのワークショップ、7月4日(土)は同館学芸員のギャラリートークを開く。
問い合わせは同館(電0266・43・0753)へ。
(写真は、数々の美術品が並ぶ展示会場)
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