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伊澤修二の功績伝え 伊那市創造館で写真展

2026年4月7日


 伊那市創造館で、同市高遠町出身で東京芸術大学(東京)の前身の東京音楽学校初代校長を務めた伊澤修二(1851〜1917年)などを収めた写真展が開かれている。同市と同大は伊澤を切っかけに交流を続けており、ことしで40年の節目を迎えたことに伴い、同館が記念の特別展を企画。伊澤が取り組んだ教育関連や家族などの写真13点を初公開し、功績を伝える。
 伊澤は1875〜78年に米国留学。西洋音楽の基礎や聴覚障害者などに発音を習得させる「視話法」などを、発明家のグラハム・ベルから学んだ。帰国後は東京音楽学校のほか、東京盲唖学校でも校長を務めた。晩年は聴覚障害者に治療の機会を提供する「楽石社」を個人で設立。教育と吃音(きつおん)矯正事業などに取り組んだ。
 会場にはガラスケースに納められた同館収蔵写真や、拡大加工した写真などが展示されている。東京音楽学校で開かれた伊澤の還暦祝賀会の様子、東京盲唖学校にグラハム・ベルを招き講演会を開いた時の集合写真、楽石社の前で撮影した生徒たちとの記念写真などが並ぶ。そのほか、伊澤の子どもたちなどを収めた家族の写真もある。
 同市と同大の交流事業は、同大音楽部と同市の小中高生や市民などが共演する「伊澤修二記念音楽祭」が柱。同市や実行委員会などが1987年から毎年開き、10月の音楽祭で40回目を数える。捧剛太館長は「音楽教育だけではなく、障害者教育などの道筋も立ち上げた伊澤修二の功績に改めて触れることができる」と来館を呼びかけている。
 特別展は6月29日(月)まで。午前10時〜午後5時。入館無料。火曜日休館。問い合わせは同館(電0265・72・6220)へ。
(写真は、初公開された伊澤修二の写真が並ぶ会場)