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箕輪町八乙女の水路橋 老朽化による通行止めで渡り納め
2026年4月5日
老朽化のため今月から全面通行禁止になった箕輪町八乙女の旧深沢川水路橋で4日、「ラスト・ウォーク」が開かれた。八乙女区と同区水路橋対策委員会が「地域の『原風景』として親しまれてきた橋の渡り納めの機会を」と企画。区内外からの参加者約150人は、思い出を語り合ったり景色を楽しんだりしながら往復し、約100年におよぶ橋の歴史に思いをはせた。
1927(昭和2)年に、西天竜幹線用水路が深沢川を越えるために建設された橋で、延長は約145メートル、幅約4.5メートル、橋脚の高さは約15メートル。10年ほどで水路橋としての役目を終えた後は町道となり、通学路や生活道路として地域住民に利用されてきた。田園風景の中に建つ歴史ある姿に魅了され、写真撮影などに訪れる人も多い。町は、橋が老朽化し安全が確保できないとして、2024年10月から車両通行止めとし、1日から歩行者も含め全面通行禁止とした。
区長で水路橋対策委員長の柴和彦さん(71)は「渡りながら水路橋に『ご苦労さま』と言ってもらえれば。橋という使命は終わるが、風景としての水路橋は長く保存していただきたいと思っている。これからどのようなことをやっていくのか、皆さんと考えて町にもお願いしていきたい。ぜひ協力を」とあいさつ。区内児童の鼓笛隊を先頭に全員で橋を往復し、渡り納めをした。参加者は、景色を目に焼き付けるように周囲を眺めながらゆっくりと歩き、中央で小型無人機(ドローン)による記念撮影も行った。
その後「惜別の時間」として、子どもの頃から水路橋に親しんだ関善一さん(79)が講演した。「小学生の頃は、橋の下で手をたたくと(音が)反響するのでここを通るのが楽しみだった」と振り返り、「私どもにとって水路橋は原風景で、非常に大切な財産。『昔の人たちはすごいことをしたのだな』と改めて感じる。先人たちの努力を何とか残していきたい」と思いを語った。
通学路として水路橋を利用していた箕輪中学校の生徒(3年)は「いつも通っていた橋なので最後を見届けようと参加した。歩いていると思い出がよみがえってきた。中学を卒業するまでは通行止めにならないでほしかった」と寂しそう。対策委常任委員長の中島光彦さん(74)は「多くの人が参加してくれて、思い出のある人がいっぱいいると感じた。これからも水路橋のことを心にとどめてもらい、景観として楽しんでもらえれば」と話していた。
(写真は、渡り納めとして旧水路橋を歩く参加者たち)
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