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武井作品でカレンダー銅版絵本「地上の祭」版画と詩で12カ月分 童画館が販売

2025年12月18日


 イルフ童画館は、岡谷市出身の童画家・武井武雄(1894〜1983年)の作品を使った2026年版カレンダーを作った。著名な作品の一つで、200部限定で出版された銅版絵本「地上の祭」(1938年、アオイ書房)の版画と詩を掲載した壁掛け。同館オンラインショップなどで販売している。
 同館によると、地上の祭は人の一生を12の詩と銅版画で表現した絵本。武井が「一度でいいから遺憾のない本を作ってみたい」と考えて3年かけ、絵だけでなく、紙や文章、装丁など全てにこだわって制作したという。
 ちょうど12カ月に作品が納まることから、カレンダーに採用。フルカラーのA3判二つ折り28ページで、各月2ページを使って銅版画と詩、七曜表を載せた。表紙には、扉絵を使用。山岸吉郎館長の作品解説も掲載する。
 これまで、テーマやジャンルに合わせて作品をよりすぐって載せたカレンダーが多く、一つの作品だけを採用するのは珍しいという。地上の祭のみで製作するのは初で、同館は「なかなか手に入らない貴重な本の雰囲気を感じられる。解説付きなので作品についてより深く知ってもらえれば」とアピールする。
 税込み1600円。同館は設備工事のため1月23日(金)まで休館となるが、岡谷蚕糸博物館と笠原書店岡谷本店(塚間町)でも購入できる。問い合わせはイルフ童画館(電0266・24・3319)へ。
(写真は、販売している2026年版カレンダー)