NEWS

宮芳平と高橋貞一郎に焦点 25日まで茅野市美術館で新収蔵品展

2025年12月17日


 茅野市美術館は、諏訪で35年間の教員生活を送った洋画家宮芳平(1893〜1971年)と、岡谷市出身で同じく教べんを執った洋画家高橋貞一郎(1897〜1955年)の新収蔵作品などの展示会を同館で開いている。新収蔵の寄贈作品や資料に加え、既存の作品も紹介。併せて、2人にゆかりのある作家7人も取り上げ、計32点を並べる。25日(木)まで。
 宮は新潟県生まれ。1923年から美術教師として諏訪二葉高校など諏訪地域の学校に勤務。風景や人物などを描く中で、生徒や地域住民との交流が画家としての歩みを支えた。今展では岡谷市の風景を描いた油彩「岡谷風景」や、33〜39年に刊行した個人通信誌「AYUMI」、色紙に描かれたスケッチなどの新収蔵作品を紹介する。
 高橋は旧制諏訪中学校(諏訪清陵高校)で教べんを執った後、37年に渡欧。パリの風景を描いた「巴里小景」や渡欧前の作品「自画像」などの新収蔵を公開する。諏訪中で教え、後に洋画家や彫刻家になった3人の作家や長女の宮原麗子さん、五男の高橋靖夫さんの作品も飾る。
 同館学芸員の中田麻衣子さんは「2人の作品と、つながりのある作家の作品を一堂に並べることで共通点や違い、影響を受けた部分が見えてくる。地域の作家を知る機会にしてもらえたら」と話す。
 入場無料。午前9時〜午後7時。火曜休館。問い合わせは同館(電0266・82・8222)へ。
(写真は、宮芳平と高橋貞一郎の新収蔵作品などが並ぶ会場)