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迫力の演奏で節目彩る 伊那フィルが40周年記念定演

2025年12月9日


 上伊那地域のクラシック音楽の愛好者らでつくる伊那フィルハーモニー楽団(伊那フィル)の創立40周年を記念した定期演奏会が7日、伊那市の県伊那文化会館であった。団員を中心に約60人が出演し、練習の成果を披露。迫力の演奏を響かせて節目を彩り、市内外から訪れた約900人を楽しませた。
 演奏したのは、チェコの作曲家スメタナの連作交響詩「わが祖国」。「モルダウ」をはじめとする6曲で構成され、スメタナが母国への思いを表現したとされる大作。伊那フィルの指導にも当たる指揮者の横山奏さんがタクトを振った。
 来場者は演奏に耳を傾け、曲が終わるごとに拍手を送った。飯田市の女性(74)は「伊那フィルの演奏技術は高く、定期演奏会には毎回来ている。今回も美しい音色を聴かせてもらった。これからの活躍にも期待している」と話した。 
 定期演奏会は37回目。会場の大ホールは、ほぼ満席になった。団長の北沢理光さん(76)は「多くの方が聴きに来てくれて、団員の励みにもなった。高いとされている技術力を維持できるようにこれからも練習を続けていきたい」としていた。
 伊那フィルは1985年、同会館を上伊那地域に誘致するのも目的に、伊那谷初のアマチュアオーケストラとして発足。地域イベントにも出演し、クラシック音楽の普及にも貢献する。団員数は約50人。
(写真は、演奏する伊那フィルの団員ら)