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信州冬の味 漬け込みへ 辰野町荒神山で温泉利用の「お菜洗い場」

2025年11月29日


 辰野町の荒神山公園のため池「たつの海」南側に、温泉の湯で野菜を洗える「お菜洗い場」が設けられた。公園管理事務所が園内にある源泉を活用し、毎冬設置する。28日は地域住民が野沢菜を運び込み、漬けて食べるのを楽しみにしながら丁寧に土を洗い落としていた。
 同公園の源泉からは、園内の日帰り温泉施設「湯にいくセンター」とたつのパークホテルに温泉が引き込まれている。お菜洗い場にも冬季限定で引かれ、蛇口から温泉が出る3台の流し台が用意される。ことしは15日に設けられた。
 この日、宮所の女性(69)は、友人から譲り受けた約10㌔の野沢菜を持ち込んで洗った。毎年利用しており、「温泉の影響なのか、洗うと柔らかくなり、味もまろやかになる気がする」。持ち帰ってすぐに漬けるといい、「おいしく仕上げたい」と話していた。
 設置は12月21日(日)まで。無料で利用できる。24時間使えるが、照明は毎日午後10時に消灯する。同事務所によると、土日曜日は毎年混み合い、順番待ちになることもあるという。
 同事務所の担当者は「混雑時は譲り合いの意識を持って使ってほしい」とする。使った後の野菜の葉やごみの片付け、流し台の掃除といったマナーも守るよう呼びかけている。
 問い合わせは同事務所(電0266・43・1000)へ。
(写真は、温泉の湯を引いたお菜洗い場で、野沢菜を洗う町民)