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ポニーの草競馬「パカパカ杯」 箕輪町で6年ぶり復活

2025年11月18日


 箕輪町木下一の宮、馬の飼育をメインにした体験学習施設・パカパカ塾は16日、ポニーの草競馬「パカパカ杯」を同施設で開いた。運営体制の変更にコロナ禍が重なって2019年を最後に休止していたが、クラウドファンディング(CF)などで運営費を捻出し、6年ぶりの復活。多くの家族連れらが訪れ、目の前で繰り広げられる各種レースや乗馬体験などを楽しんだ。
 同施設は01年に開設され、町内や上伊那・諏訪地区の小学4年〜高校1年までの12人が毎週日曜日、厩舎(きゅうしゃ)の清掃や馬の世話などを続ける。開設翌年からパカパカ杯を開催し、迫力満点のレースを展開してきた。各地で草競馬が中止になる中、文化として引き継ぎたいと、塾生OBや保護者、企業などの協力も得て再開にこぎ着けた。
 一周300メートルの大馬場を使ったレースには、同施設で飼育しているポニーをはじめ、愛知県や松本市などから14頭が出場し、予選と決勝のレースでタイムを競った。騎手が途中で籠に玉を入れたり、パンを食べたりする趣向を凝らしたレースやポニーに乗って歩く「引き馬」の体験も用意。軽食やスイーツなどのキッチンカーが並び、豚汁の無料配布もあった。
 来場者たちは、目の前を迫力満点で駆け抜けるポニーに「いけー」「頑張れー」などと大声援。逆走したり途中で止まってしまったりする場面もあり、笑いを誘っていた。2人の子どもと来場した木下の母親(30)は「初めて来たが、すごく感じがいい」と話し、子どもたちは「レースが面白い」と喜んでいた。
 CFや協賛金では約100万円が集まり、コースの柵の補修や音響設備の設置、馬主への謝礼、スタッフの配置などに充てた。代表の御子柴貴大さん(37)=木下=は「多くの皆さんのおかげで資金が集まり、無事再開できた。思ったより大勢来てくれて、ありがたい」と感謝。「来年以降も引き続いて開いていきたい」と話していた。
(写真は、ポニーによる迫力あるレースが繰り広げられたパカパカ杯)