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武井武雄が生んだ登場人に焦点 イルフ童画館で展覧会

2025年11月3日


 イルフ童画館で、岡谷市出身の童画家・武井武雄が生み出したキャラクターに焦点を当てた展覧会が開かれている。昨年に誕生100年を迎えた「ラムラム王」をはじめとする代表的な登場人物を原画など約40点で紹介し、制作背景や込められた思いも発信。会場では、来館者が「推し」に投票できる「総選挙」も行っている。17日(月)まで。
 ラムラム王は1924(大正13)年、児童雑誌「金の星」に登場し、武井が初めて創造したキャラクターという。掲載時の原画は戦時中の空襲で焼失しており、後に刊本作品としてよみがえらせたことも解説している。
 新聞に掲載された4こま漫画で、代表作の一つ「赤ノッポ青ノッポ」は、書籍化などで描き直されるたびに顔が変わったことも絵を並べて伝える。このほか、刊本作品「お化け退場」に登場したお化けや、外国の人形がモチーフの「ふしぎなおじさん」、作品の中に描かれた武井自身など、多くの魅力的なキャラクターに光を当てている。
 会場には投票箱を置き、用紙に武井作品に登場する好きなキャラクターの名前と理由を書いて入れられる。会期中は、1人何票でも投票可能。結果は来年3月に発表する。
 同館は「自分の好きなキャラクターを紹介し合ったり、見つけたりして新しい魅力に気付く機会になれば。(総選挙で)どのキャラに根強いファンがいて、現代の子どもに愛されているかも知りたい」とする。
 午前9時〜午後6時(受け付け5時半)。祝日を除く水曜は休館。入館料は一般520円、中高生310円、小学生160円。問い合わせは同館(電0266・24・3319)へ。
(写真は、「おばけ」シリーズなど多彩なキャラクターが並ぶ会場)