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「蜂追い」の伝統継承へ 伊那市で「地蜂の巣」重量コンテスト
2025年11月2日
地中から掘り出した地蜂(クロスズメバチ)の巣の重さを競うコンテストが1日、伊那市のはびろ農業公園みはらしファームで開かれた。伊那谷の伝統文化「蜂追い」を後世に伝える市地蜂愛好会が主催し、28回目。上伊那地域を中心とした県内外の会員24人が自宅や近くの山で育てた33個の巣を出品し、同市の伊藤祐一さん(81)が、3.2キロの巣を持ち込み優勝した。
伊藤さんは、同市西箕輪にある自営店舗の敷地に発泡スチロールを置いて飼育した。「ことしは10個ほど採集したが、猛暑の影響で蜂が弱ってしまい巣を大きくするのが大変だった」というものの、「木陰を作り、涼しい環境を整えたのがうまくいった」と話した。
会場には何層にもなった巣がずらりと並び、様子を見る地域住民らの姿も目立った。栗林秀吉会長(78)は「ここ数年の異常気象で生態系が変わってしまい、なかなか巣が大きく育たない傾向。地域の文化を守るため、若い世代に伝える活動もしていく」と話した。
同会は、同市50年の森林推進課に事務局を置いて活動する。会員は44人。会員の高齢化が進んでおり、新規の加入促進も狙いに、蜂追いを体験する大会を毎年開く。ことしは7月に同市のますみケ丘の森林で企画し、約30人が参加した。
優勝を除く上位者は次の皆さん。
▽準優勝=栗林秀吉さん2.96キロ▽3位=吉村昇さん2.94キロ▽4位=所河政幸さん2.66キロ
(写真は、優勝した伊藤さん(中)と地蜂の巣、準優勝の栗林会長(左)、3位の吉村さん)
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