NEWS

子どもの未来考える キャリア教育かみいな交流会

2025年10月22日


 上伊那地域の住民が子どもたちのキャリア形成や関わり方を考える「キャリア教育かみいな交流会」が21日、辰野町民会館で開かれた。上伊那8市町村の産学官を構成団体にする「郷土愛プロジェクト」が主催し、企業や学校、自治体などから約340人が参加。事例発表やグループで意見交換するなどして在り方を探った。
 町内の2小中学校が事例発表した。辰野東小学校は「地域学習の取り組み」をテーマに地域住民を講師にした学びの場について話し、辰野中学校は「キャリア教育の取り組み」を紹介。児童、生徒の様子に触れて説明した。
 辰野中の教諭(29)は、1年生が取り組む地域の仕事調査、2年生の職場体験、3年生が学習を通じて知り得た課題を町側に伝える模擬議会について解説。切れ目のないキャリア教育に取り組んでいることを共有した。
 「3年間を通して、地域で生きる一人という意識を生徒それぞれが持てるようになっていけばと思っている」と教諭。キャリア教育を通じ、生徒たちが地域に根差した人材に成長していくことへの期待も寄せて発表をまとめた。
 オープニングでは辰野南小学校(同町)の児童が伝統的に続ける太鼓演奏を披露。辰野中の生徒も加わった「トークセッション」もあり、進路や受験、夢などをテーマにグループごと話し、互いに今後の参考にした。
 交流会は8市町村の持ち回りで開き、12回目。「自分の未来に思いを馳(は)せてみませんか?」をテーマに開いた。事務局の上伊那広域連合の担当者は「子どもと大人が話し合う場。郷土愛を育んで地域の魅力を知り、生徒の地元就職につながれば」とした。
(写真は、事例発表で登壇し、スライドで取り組みを紹介する担当者)