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民間と連携 辰野町庁舎に太陽光発電 リース方式で電力賄う

2025年10月3日


 辰野町は、町役場本庁舎への太陽光発電設備の設置を進めている。事業者が自己負担で設置工事をし、町は設備を借りて発生した電気を使い、リース料を事業者に支払うリース方式で実施。11月中旬まで屋根に太陽光パネルを並べるなどの工事を続け、年内の電力供給の開始を目指している。
 設置する太陽光パネルは340枚。町役場の屋根のほか、身体障害者用と公用車用の駐車場に新設する簡易的な車庫の屋根にも置く。総発電容量は145㌔㍗。役場や近くにある町民会館と辰野図書館に電力を供給する。併せて蓄電池搭載の電気自動車2台も導入し、災害時は非常用電源として活用することを想定する。
 本年度内に町役場照明のLED(発光ダイオード)化も実施する計画。太陽光発電と合わせて年間12万9144㌔㍗時の電力量、年間105㌧の二酸化炭素(CO2)の削減をそれぞれ見込む。
 町によると、リース方式は設備設置など初期費用を抑えられるメリットがある。事業者は、町内にも関連会社があるIHIグループを選定した。事業費は2億9700万円で、このうち1億7200万円はリース料とし、2042年まで17年にわたって分割して支払う。
 町は24年1月に「ゼロカーボンシティー宣言」をし、50年までにCO2排出量実質ゼロを目指して各種取り組みを進めている。町総務課ゼロカーボン推進室の担当者は「今回は民間と連携して行う大がかりな事業。ゼロカーボンを進めていることのPRにもなればいい」としている。
 工事に伴い、町役場ロータリーの通路が狭くなるなどの影響が出ており、町は理解を求めている。
(写真は、太陽光パネルの設置が進んでいる町役場本庁舎の屋根)