NEWS

会員集大成で有終の美 日本山岳写真協会南信支部

2025年9月25日


 ことしいっぱいで解散する日本山岳写真協会南信支部の最後の写真展が28日(日)まで、伊那市の県伊那文化会館で開かれている。県内の名峰や動植物など、会員の集大成の作品74点を展示している。
 作品はB1判を中心に、全紙からB0判の大きさ。出展者10人が「山と蝶(チョウ)」「悠久の雪稜(せつりょう)」といったそれぞれのテーマを設定。宝剣岳(中央アルプス)や仙丈ケ岳(南アルプス)の四季折々の姿を中心に、滝、樹氷、高山植物、ライチョウなど、独自の観点で自然を切り取った写真を飾る。
 同支部は1995年に設立。撮影会、作品を持ち寄っての研究会などを重ねてきた。2000年ごろには20人の会員がいたが、現在は20〜70歳代の13人に。コロナ禍で交流が希薄になり、高齢化も進んだことで減少した。各会員が個展を開くなど、十分に活動が浸透し、支部としての役目を果たしたとして、解散を決めた。
 作品展は当初から「貌(かたち)・季節の中で」をテーマに掲げ、30回目。長い時間をかけてできた山の造形美や、「大自然の素晴らしさや尊厳」を伝えてきた。津野祐次支部長(79)=伊那市=は「自己表現としての写真に触れてほしい。山の上にはこんな景色があるのかと楽しんでくれれば」としている。
 入場無料。午前9時半〜午後5時(最終日4時)。28日午後1時半からは、会員の作品解説などを予定する。
(写真は、会員の集大成の作品が並ぶ写真展)