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歴史つなぐ重み感じ 諏訪大社上社で奉納相撲

2025年9月17日


 諏訪市中洲神宮寺区が受け継ぐ県無形民俗文化財の諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲の相撲踊り奉納が15日、上社本宮の斎庭(ゆにわ)で行われた。区内の21〜45歳の青年力士11人が輪になり、相撲甚句を歌いながら古式ゆかしい勇壮な相撲踊りを披露した。
 化粧まわしを着けた力士たちは順番に甚句を歌い、「トコドッコイ」と合いの手を入れながら、相撲の攻めと守りを表現する「胸たたき」の所作を披露した。特別な紫色の化粧まわしを着ける大関を務めた男性は「先輩方が築いた歴史を次につないでいく重みを感じながら奉納した。舞台に立てたことに感謝です」と話した。
 江戸時代の所作を今に伝える十五夜相撲。昭和時代に一時中断したが、地元有志が1970年に保存会を立ち上げて復活させ、2008年に県指定を受けた。保存会の藤森実会長(55)は「努力して練習した成果が出ていた。これから先も子や孫へと奉納を続けていってくれることを願う」と期待していた。
 (写真は、上社本宮の斎庭で披露した相撲踊り)