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宮坂宥明さんが仏画絵解き 諏訪ノ湖芸術祭 照光寺光明閣で21日
2025年9月12日
19日(金)から21日(日)まで初開催される「諏訪ノ湖(すわのうみ)芸術祭」(実行委員会主催)のプログラムとして21日、岡谷市本町の照光寺副住職でチベット仏画師の宮坂宥明さん(70)による「仏画絵解きの時間」が同寺光明閣で開かれる。当日は午前10時から午後4時まで光明閣2階の壁面を飾る宮坂さん制作の仏画を一般公開。午前、午後にそれぞれ30分の予定で、宮坂さんが仏画の絵解き(ギャラリートーク)を行う。
宮坂さんは東京芸術大学大学院修士課程修了。1989年から94年まで、チベット亡命政府のあるインド北部のダラムサーラに留学し、チベット仏教絵画を研究した。2019年には宮坂さんが仏画を担当した「チベット密教仏図典」(森雅秀著)を出版している。
今回絵解きを行う仏画は「六道輪廻(りんね)図」と「釈迦(しゃか)仏伝図」。「六道輪廻図」は200号の大作で、白土を膠(にかわ)で溶いたものを塗った下地に、日本画用の絵の具を用いて緻密な色彩で描いている。「煩悩に支配された衆生が輪廻転生を繰り返す様を、六つの世界(天道、人道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)に分けて描いた曼荼羅(まんだら)図」とされる。
「釈迦仏伝図」は1枚が約150号で、釈迦の誕生から悟り、入滅までを6枚の絵に収めた大作。それぞれの場面で仏教成立の背景を凝縮して描いてある。
宮坂さんは、「仏教の教えは深遠で、言葉では伝え尽くせないことを絵で説くのが仏画の役割。仏教初心者から詳しい人まで、仏教や仏画に関心のある人に見てほしい」と話している。
「六道輪廻図」の絵解きは午前11時から、「釈迦仏伝図」の絵解きは午後3時から。参加無料で予約不要。問い合わせは実行委担当で同寺の宮坂宥憲さん(電090・5820・5135)へ。
(写真は、「六道輪廻図」㊧について解説する宮坂さん。右の2枚は「釈迦仏伝図」の一部)