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諏訪のアロマ製品化 モミの木の香りに癒やされて
2025年9月5日
諏訪市中洲神宮寺区の有志らでつくる「上社周辺まちづくり協議会」は、モミの木を生かした新アロマブランド「SUWANOKA(スワノカ)」を立ち上げた。4日、金子ゆかり市長を訪ねて開発した商品を披露。「香りはデジタル技術でも送ることができない。ぜひ実際に諏訪に来て感じてもらいたい」とアピールした。
同協議会は2022年、特産の「神宮寺(じぐじ)石」を使ったアロマストーンを発売。吸水性のある天然石の特徴を生かした商品だったが「アロマストーンで楽しむ香りをどうするのか」という課題があり、地域らしさを伝えるアロマの研究に乗り出した。
協議会の小島実会長は「諏訪の香りといえばモミの木しかない」と強調。諏訪大社御柱祭の御用材としても使われるため、地域の歴史や人々の思いといったストーリー性を感じさせる香りとして着目した。
原料のモミの木は湖南後山区で調達し、県林業センター、つなぐ里山(伊那市)、シェアリングインターナショナルサイエンス(塩尻市)が協力。香り成分を抽出した精油や芳香蒸留水など、産学官民連携で4種7品目を完成させた。
「樅(もみ)」という漢字は「人」が集まっているようにも見える。プロジェクトリーダーの伊藤英孝さんは「この香りを嗅ぐと、美しい風景や澄んだ空、後山の人たちの顔が思い浮かんでくる」と語る。森の中で深呼吸をしたような、フレッシュで爽やかな香りを楽しめるという。
アロマオイルの国産品は珍しく、産地から加工、販売までトレーサビリティーが明確な商品は世界的にも希少という。今後、化粧品基準に準拠した商品の開発を進めていく。
新ブランドの体験会は7(日)8(月)両日、上社本宮東参道沿いの拠点施設「柏屋カフェ&ギャラリー」で開く。商品の試用や購入ができる。問い合わせは担当の望月さん(電070・2667・0085)へ。
(写真は、アロマオイルなど開発した新ブランド商品)