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学校内に使用済みペン回収箱 資源循環促進へ メーカーと連携

2025年9月3日


 岡谷市は資源循環を進めようと、市内小中学校などにプラスチック製の使用済みペンなどの回収箱を設置している。文具メーカーのパイロットコーポレーション(東京都)と連携した取り組みで、市によると、県内自治体が設置するのは初。集めた文具は、同社が新しいペンなどの素材として再利用するという。
 リサイクルに取り組む同社に声をかけ、市などが5月に開いた啓発イベント「おかやエコフェスタ2025」でワークショップを開催してもらったのが連携の切っかけ。市役所を手始めに学校にも回収箱を設置することで、児童生徒にリサイクルの重要性を伝える狙いもある。
 8月に市役所1階ロビーに置き、4日(木)までに全11校にも各1基設置する。集めているのは、ボールペン(替え芯を含む)、シャープペンシルと詰め替え芯のケース、マーカー・サインペン、修正テープなど。メーカーは問わない。金属が主な素材の筆記具や鉛筆、消しゴムなどは対象外。不定期で市がまとめ、同社が回収するという。
 2日は、川岸小に設置。休み時間には早速、児童会本部役員の4人が、校内で回収した使用済み文具を箱に入れた。児童会長(11)は「ペンがリサイクルできることをあまり知らなかった。みんなが入れてくれるよう、放送で全校に呼びかけたい」と話した。
 来年度には、希望する小中学校を対象にした同社社員によるオンラインの出前講座も始める計画。市環境課は「大きな目標は循環型社会の実現。リサイクルの重要さを市民に知ってもらうことが必要なので、これを一つの切っかけにしたい」と話す。
 (写真は、回収箱に使用済みペンなどを入れる児童=2日、川岸小で)