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諏訪湖スマートIC開通から1カ月 継続して安全対策に力

2025年9月1日


 中央道諏訪湖スマートインターチェンジ(IC)が開通し、1カ月余りがたった。交通利便性や物流環境の向上などを実感する声が聞かれる一方、事故や渋滞の発生など変化を間近で感じる住民は不安を口にする。岡谷市湊の地元区は「負のイメージが広がらないように」と、引き続き安全対策を呼びかけながら、行政への要請を続けていきたいとする。
 開通前から、見通しが悪いと指摘があった小坂区内のアクセス道路と市道湊118号(通称・旧道)の信号機のない交差点。防音壁などで、特に旧道から諏訪市方面に向かってスマートICを降りる車が見えづらく、同区には「何とかしてほしい」などの声が寄せられているという。既に事故が多発し、橋詰晃一区長は「『やはり』から『これほど』危ないという感覚に変わった」と話す。
 事故だけでなく、旧道への進入規制を守らない車も多い。橋詰区長は8月27日、登校する湊小学校児童の見守りで同交差点に立ち、午前7時〜9時には入れない旧道を諏訪市方面に曲がる車を4台見たという。
 隣接する花岡区内でも、県道岡谷茅野線「小田井」交差点手前の旧道交差点で同じ状況が見られるという。高橋祥二区長は、旧道の朝の交通量が増えた印象があるとし、学校にも近いことから「新設交差点に注目が集まっているが、ここにも目を向けてほしい」と訴える。
 アクセス道路の整備で新設された信号機の影響か、県道の渋滞も見られ「区民が影響を大きく受けている」と高橋区長。旧道ではスピード超過や「湊小学校前」交差点から更に山側の道へ抜けて迂回(うかい)する車両も見られ、「現状を知ってほしい」とする。
 スマートICの小坂区対策委員会は8月26日、開通後初の会議を開き、アクセス道路と旧道の交差点についての発言も多くあったという。小坂勝郎委員長は「素晴らしいスマートICができ、多くの人が利用している。悪評が広がってはいけない」と話す。
 地区の交通安全対策について、小坂区の橋詰区長は「課題も見えてきた。単独ではなく花岡区と一緒に、対応する組織をどうするか検討していきたい」、小坂委員長も「今後も状況を見て対策を練っていく」とする。
(写真は、アクセス道路と旧道の交差点。見通しの悪さが指摘され、事故も多発している)